ハリボテでっす!さて、ハリボテはいつもウインズにいるおっさんたち、競馬場にいるレジェンドを紹介しているわけですが、彼らから学んだことがあります。それが、「人間臭さ」という言葉です。ハリボテは申し訳ないですが、彼らを偏見の目で見ていたことがあります。

というか、見ています。しかし、知れば知るほどに彼らの魅力に取り憑かれている自分にも気がつきます。それって何なのか…と思っていたのですが、気がついたんです。人間臭いからだ、ということに。

●ウインズのオヤジ

ウインズにいるのは、ほぼオヤジです。

若い人もいますが全体の1割といったところで、ごく稀に女性もいますが本当に0.数パーセントの世界ですのでいないに等しいでしょう。

時間帯によっては、本当にオヤジしかないという驚くべき環境。さらに、市場のような帽子をかぶっていたり、作業着のようなパンツやブルゾン、なぜか背広を着ているの臭い人など、ファッションショーをしたら最先端といわれてそうな雰囲気が漂っています。

しかし、このウインズにいるオヤジたちですが、やはり風貌が独特過ぎて偏見の目で見られることが少なくありません。そりゃあ、そうでしょうね。こんな姿でウロウロしていたら悪め立ちし過ぎです。

一度、ハリボテは女性とデートでここに訪れましたが、普通に“怖い”といわれて評価を落としました。あの日以来、ある意味でこのオヤジたちには怒りしか湧いてこない…という状況となっています。

●人間臭さ

さて、ウインズのオヤジたちは、なぜここまでリスクを背負った姿をしているのが疑問で仕方がありませんでした。

さらに、そういったオヤジたちがなぜこの場だけにたくさん集まっているのか…。コピペのようなオヤジを見ていると、いろいろと疑問が湧いてきて楽しくなってきてしまいます。

まぁ、年金を食いつぶしているとか、生活保護とか、誰にも相手にされず頭がおかしくなったとか、そういった感じで見ているのですが考えが浅かったようです。彼らのことをとある人が言っていました。人間臭いと。

そうなんです。ウインズのオヤジたちから感じる謎の違和感は、人間臭さだったのです。

●人間臭いとは?

人間臭いというのは、別に嗅覚から認知できる香りのことではありません。まぁ、それも入っていますか。犬が犬くさい…獣くさいという時に犬っぽさを感じますよね。

オッサンたちは基本的に臭いですので、そういった意味では人間臭さを感じると表現しても違和感はないでしょう。

まぁ、こういった物理的な部分の臭さはもちろんですが、なんとも人間らしさを全快にしている…というかたちでの人間臭さなのです。

例えば、ファッションです。今、これを読んでいる希有な方はどういった性格でどういった性別か不明ですが、まぁ少しだけ身なりにはこだわっていると思います。それってオシャレということではなく、清潔感とかそういった意味ですよ。

基本的に、人にどう見られているか…というところに重点を置いているところがポイントかもしれません。しかし、ウインズのオヤジたちはそういったことではないのです。

●人間臭い姿だ!

しかし、ウインズのオヤジたちは違います。自分が着用したい服装をしているだけなのです。

寒いからウインドブレーカー、昔から着用しているからトレーナースタイル、帽子もよくわかりませんが何となく目についたものをかぶるだけ…。

これ、まさしく人間臭さがにじみ出ているといっても過言ではありません。清潔感などへの配慮は皆無。おっさんたちが集まっているのですから、そこに色気は不要です。

人の目を気にすること無く、自分のおもうがままのスタイルで競馬を楽しむ。このスタイルに人間臭さを感じない人は、相当人生が麻痺しているといっても過言ではないでしょう。

●さらけ出している

さらに、ウインズのオヤジたちが人間臭いのが、その言動です。例えば、レースの終盤にさしかかると急に盛り上がってあーだこーだ叫びだすあの姿。

自分だったら絶対にイヤだな…と思うのですが、それが彼らには出来てしまいます。本当は我々だって叫びたいですよね。

犬とか猫とか、ライオン、象のように大きな声で叫びたい時は叫ぶべきなのです。しかし、まだまだ恥ずかしいとか、どう思われるだろうかとか、そんな小さなことばかりを気にしてアプローチできていない…そんな自分がいるわけです。

今、やりたいことをしているだけ…というこのアプローチこそ、ウインズのオヤジたちに感じられる人間臭さといっても過言ではないでしょう。人生はかなり長いですし、これから自分たちも紳士として立ち居振る舞う機会が多くなるはず。しかし、人間臭さを切り離すのはおかしな話です。

●学ぼう!

今度、ウインズや競馬場に行った時にこのオヤジたちと真剣に対峙してみてください。人間臭い人たちと思えば、いろいろな落ち度が気にならなくなるはずです。人生は長い。だからこそ、自分らしく人間らしい生き方も参考にしてみましょうよ。