僕は女性に優しいことで知られているハリボテです。

しかし、こういうと男の人には優しくない…と思われてしまうので断っておきますが、男の人も大好きですよ、普通の意味で。

我々のような競馬ファンというのはすぐに人を小馬鹿にしてしまうクセがあるのですが、ひとつだけしてはいけないことがあります。それが、「ブサイク騎手だけが出場する記念レース」などです。

こんなものはありませんが、開催される可能性があります。その開催に、警鐘馴らそうと思います。

●ブサイク探しは楽しいか?

近年、女性が競馬場に訪れることが多くなったというニュースが流れます。

もちろん、それはいいことです。キレイになったとか、競馬は案外おもしろいとか、馬が可愛いとか、まぁいろいろです。女性のジョッキーも活躍していますしね。しかし、やはり女性が集うためにはイケメン騎手がいないといけません。

イケメンがいなければ女性は応援する気持ちになりませんし、彼らが走っているからこそ散財したくなるわけです。

通常、ミュージシャンなどであればライブに通ったりグッズを購入するというカタチで応援しますが、競馬の場合はその騎手の乗っている馬に賭けることができます。

応援するカタチでお金を使ったのにもかかわらず、そのお金が倍増してリターンする…という可能性を秘めているのですからおもしろくないはずがありません。

さて、イケメン探しは中央競馬にとってもお金が生み出すひとつのコンテンツだからいいでしょう。しかし、ブサイクに関していうと探して得があるのか…。ハリボテはイマイチわかりません。

●ブサイクを見て楽しめる人はいるのか?

イケメンや美女を見て、「目の保養」ということをいう方がいます。

確かに、じつはこれ、人間の趣味とかで反応しているだけでなく、脳がそういった反応を示していることがわかったんです。例えば、ハリボテのようなスケベ男が数人の女の子をチェックしていたとしましょう。

その時、可愛い女の子とブサイクさんがいたとしたら、脳はやはり美人を見ると活性化することがわかっています。ブサイクを見た場合、「あぁ、なんか整っていないブサイクだな…」で終わり、ある意味での思考停止状態に入るといわれています。

気持ち悪いとかそういったことではなく、それ以上考える気持ちにもならない…ということです。これは寂しいことですが本能が揺れ動いている部分なので仕方がないでしょう。

一方、美人をチェックした時の脳はどうなっているでしょうか。

まず、視覚から美人という情報が入ると脳内の各所が活性化するそうです。話したい、口説きたい、スタイルがいい、何が好きなのか…などでしょうか。

脳が活性化しているということは、“楽しい”と感じていることであり、無意識に私たちは美人やイケメンに反応してしまうわけです。

となると、ブサイクを見て楽しいと思う人はいないはずです。なのに、なぜブサイク騎手を探す必要があるのでしょうか。

●需要はない

「ブサイク騎手だけが出場する記念レース」というものがあったらどうでしょうか。そういったものがあった方がいい、という声も少なからずネットにはあります。

まぁ、ブサイクな男性騎手の画像を並べてそれを見て笑い転げる…という遊び方もあるでしょう。アイツはヤバい、顔がヤバ過ぎて笑う…。

まぁ、いいのですが虚しくはないでしょうか。その人たちは真剣に頑張っていますし、そもそもお笑い芸人ではないので騎手としての技術を見てほしいと考えているはずです。

ブサイクのクセに調子の乗ったファッションをしていれば別ですが、それでも不快になる必要はありません。競馬ファンとすれば、勝ってくれればいいだけですからね。

では、「ブサイク騎手だけが出場する記念レース」が開催されたとしましょう、仮に。まず、そんなところにノミネートされた騎手はどういった気持ちでレースに臨むべきなのでしょうか。

さらに、馬のオーナーも気持ちが沈みます。自分の馬が早いとか、遅いとか、どういった成績を残すかというよりも騎手のブサイク度が注目されるレースになるからです。

騎手帽を取った時の顔が大型モニターに映し出され、“おお…”とか“キャー(悲鳴)”とかが聞こえた時、お笑い芸人でも何でもない騎手の方はどういった面持ちで対峙するべきなのか確実に迷ってしまうはずです。

「ブサイク騎手だけが出場する記念レース」。これは、不要なのではないでしょうか。

●良い面を見るべき

競馬をする以上、クソったれなことは多くあります。

しかし、「ブサイク騎手だけが出場する記念レース」を開催するほど落ちぶれた発想になってしまってはいけません。自分はどうだとか、案外ブサイクではない…とか、そういった部分はどちらでもいいのです。

ここでもお伝えしましたが、そもそも論として脳が本能としてそういった人たちを見ても楽しくなく、興味すら湧かないのであれば開催意義がないのです。「ブサイク騎手だけが出場する記念レース」。

そんなことを考えずに、どうしたら競馬界がおもしろくなるのか一緒に模索していきましょう!