藤田菜七子騎手が負傷。
以前、こんなニュースが競馬業界に走り、ちょっとした衝撃を与えていました。ハリボテも藤田選手が好き…というわけではありませんが、JRA人気に拍車をかけてくれた一人と尊敬しているので正直驚いてしまった…というのが率直な意見です。
さて、そんな藤田菜七子騎手が負傷というニュースですが、あらためて競馬の怖さを知る機会になったと僕は思っています。その理由について考えていきたいと思います。
●競馬の恐怖
藤田菜七子騎手が落馬し、ケガをしてしまったのは2/15日の小倉第5R。
3歳未勝利というなかなかシビれるレースに参加していたわけですが、結果的に落馬されてしまったということです。
落ちた後、後方馬から責められたりしなかったことだけでも良かったのですが、JRAでの通算100勝まであと3勝…というところで無念の負傷となってしまったことはとても残念でなりません。
さらに、有名選手も近頃は落馬でケガをしていることが多いようですし、あらためて騎手は大変な仕事だな…と思わざるを得ないところです。
●危険な仕事だからお金を稼げるのか?
競馬は、我々にとってみればギャンブルであり、遊びの範囲という楽しみ方もできるでしょう。
しかし、馬に乗馬している騎手にとってみればやはりそこは命がけ。落馬したら命だって無いわけですから、本当に私たちが思っているように必ずゴールまで走り遂げることができる…ということはすごいことなのです。
しかし、難しい話になってしまいますが競馬の騎手はとてもお金をもらうことができます。
というか、かなりの大金持ちになれるとすらいわれていますよね。G1の大きな大会で勝つことで、相当な金額を得られるといいますし、一日に相当なレース量があるわけですからボロ儲けといっても過言ではありません。
とはいえ、厳しい訓練と死の間際で戦っている、そして賭けてくれている人たちのプレッシャー、馬主、厩舎からの圧力…。普通の人では勤まらない、とすら思える重労働です。
だからこそ、お金をたくさんもらえるわけですが、それもごく一部の人間。勝てば金持ち、負ければ貧乏。もっともギャンブルをしているのは騎手なのかもしれません。
●我々は死なない
ギャンブルをしている側のこちらは、馬券がはずれても死ぬことはありません。
生活費を全てつぎ込んで…という方もいるかもしれませんが、それでも逃げればどうにかなるでしょう。最悪、生活保護というテクニックを利用することだって可能なはずです。
隣りのうるさいオジさんをパンチしたとか、そういった特殊なことをしない限りはほぼ100%生きてかえることができる遊びです。
しかし、騎手は今日のレースで生きて帰ることができる可能性は100%ではないわけです。
怖くないですか?まぁ、それをいったら僕らも道端を歩いたり車を運転したり、料理をしたりする際、確実に生きていられる可能性は100%ではありませんから何ともいえませんが、それでもまだ競馬の騎手よりは生存率が高いでしょう。
●楽しめることを有り難いと思うこと
ハリボテは、よくこのブログでゴール前やレース後に特定の騎手に向かって“死ね!”といっているオヤジの話題を出します。あれは、いかがなものでしょうか…と疑問を呈していますね。ハリボテは思うんです。
確かに、悔しいこともあったり、自分が賭けている馬が負けたら怒りたくなる気持ちもわかりますよ。
しかし、無事その騎手がゴールに辿り着けたということを思えば、負けたことよりも“良かった!興奮させてくれてアリガトウ”。
こういった気持ちに少しはなるのではないでしょうか。
アイツはダメだ、死んだ方がマシ、やめちゃえ!
ウインズしかり、競馬場の一部オッサンの吹きだまりにようなスペースでは罵詈雑言が飛び交っています。しかし、そんなことを言っていたら一生勝つことはできません。
あくまで感謝。競馬に感謝、騎手に感謝なのです。まずは、安心して競馬を見守ることができる空間。そんな日がやってくることを心に近い、競馬にガンガン金を賭けていきましょう。