競馬で活躍を続ける騎手たちの世界は、厳しい勝負の世界。しかし、勝負だけに集中するのではなく人気商売でもあるためファンサービスにも力を入れなければいけません。

強くさらに笑いをとる、そんな騎手はJRAにとっても重要な役割を担っているといっていいでしょう。さて、そんな国宝級の騎手が大勢いる中でもハリボテが尊敬する騎手が「後藤浩輝」さんです。しかし、彼はもうこの世にはいません。

原因は、5日前のヤジともいわれていますが真相は不明。一体、なぜこんなことになってしまったのでしょうか…。

笑いを常に届けてきたレジェンド!

ハリボテはべつにスポーツ選手に笑いを求めているわけではありません。

あくまで、まじめに競技を続けてくれればよいだけです。しかし、あまりにもまじめすぎたり、ありきたりなコメントばかりでは面白くありません。なんかいわされているとか、教育されている…というイメージで心から好きになれないんですよね。

ただし、後藤浩輝さんだけは違います。とにかく競馬ファンを増やすためにインタビュー時は、ギャグをぶっこんだり誰かのモノマネをしたり…。

そんな、アホネタをあえて行い話題の人でした。神風というはちまきを巻いたりふざけるクセに、涙もろい一面もあったそうで多くの競馬ファンから愛されていたとのこと。

一時期、ハリボテもテレビなどでみていましたが本当におもしろい騎手だなぁ…と思っていましたし、競馬にもおもしろい人がいるんだ!と、気になったものです。

血縁無しのガチ勢だった!

さらに、後藤浩輝さんをハリボテが愛する理由は、彼は一代で競馬騎手になっていた…ということです。競馬好きの方であれば知っている方も多いようですが、騎手になる場合はコネで入ってきた方も少なくないのだそうです。

誰とはいいませんが、血縁関係にある人が競馬業界にいることで、結果息子や親戚、知り合いが騎手になれる…という世界もよく知られている話です。

しかし、後藤浩輝さん。彼の親族や知り合いに誰も競馬関係者がいなかったこと。さらに、そういったある意味でアウェイの環境でも最高年収1億5000万円を稼いでいたことなどは伝説といっても過言ではないでしょう。

ちなみに、1999年2月。「遥かなる君に」というなぞの曲でCDデビューまでも果たしていることを考えると、かなり人気が高かった騎手であることが理解できます。

2015年2月27日

さて、ハリボテ大尊敬の後藤浩輝さん。2015年2月27日に悲劇がおきます。

当時のウェブニュースをあらためて確認しますが、2015年2月27日、茨城県の自宅で後藤浩輝さんが息を引き取ります。最初は、事故かご病気か…と思ったのですが、どうやら脱衣所で首をつった状態で見つかった…ということなのです。

一体、これはどうしたことでしょうか。誰がみても順風満帆。成績もすこぶる良く、家族とも仲良く楽しく暮らしていた…といわれているのです。なんと、JRAでの通算勝利数は1447勝。

おふざけキャラであったにもかかわらず、名実共にJRAの騎手を代表する人間だったはずです。勝利数や獲得賞金、プライベートの充実、破竹の勢いであった芸能活動。

これだけみると、なぜ?なぜなんだ!?という気持ちになってしまいます。しかし、後藤浩輝さんは落馬などが多く、かなりそれに苦労していた…という話も轟かれていたのです。

体の異変があったのか…

後藤浩輝さんは、2012年に2度落馬。頸椎骨折という重傷を負ってしまい2年間の休業。しかし、2014年に復帰したもののまたも落馬をしてまたもや首を骨折…。かなり危険な状態であったともいわれています。

さらに、別日のG3でも落馬…。頸椎がねんざしたものの、翌日のレースでは2勝を挙げるなど苦しい中でも活躍をし続けていました。それでも、めげずに競馬を続ける上に楽しく生活している姿もSNSでアップするなど、普段と変わらぬ姿で努力をしていたそうです。

しかし、前述した日。彼はこの世を去ってしまったのです。一部では、その日の5日前のパドック時にヤジで「落馬王!」とののしられていたことが関係しているのではないか、ともいわれています。

さらに、日刊ゲンダイのツイートでそのことを本人に聞くと「聞こえていました。あのたぐいのヤジは周囲に人たちの気持ちを悪くする。やめてほしいものだ」というニュアンスの発言があった…とのこと。これくらいのことで…とはいわれていますが、これだけつらいことが続いた彼には応えたのかもしれません。

あくまで人間です!

ギャンブルに関わる人は、騎手などによくヤジを飛ばします。それがある意味で風物詩的な役割を持っている…という側面もあるでしょう。

しかし、場合によってはそれを耳にしているすべての人、そして本人を大きく傷つけていることに気がついてほしいとも思います。彼らは、私たちが金儲けをするための道具ではありません。

あくまで、同じ人間です。彼の事件がヤジと関係しているかはわかりませんし、あくまで憶測です。しかし、言葉や刃。人を生かすことも殺すこともできることだけは、絶対に忘れないようにしてほしいと思います。