競馬場に行きたい。競馬ファンだけではなく、馬やキレイな芝生、ユニークな売店を体験したいということから、多種多様な人種が競馬場を訪れたいと考えているようです。

しかし、その中にはかなり特殊というか意外な理由で競馬場に入ってみたい…と思っている変わり者がいるようです。

それが…廃墟マニア。なぜ廃墟マニアたちに競馬場が人気なのかココで解説していきたいと思います。

●廃墟?

東京競馬場や阪神競馬場、京都競馬場などJRAが経営している競馬場はどこもキレイに整備されています。

あまりに貧乏な高地競馬場はアレではありますが、それでも荒れ狂っている…というような環境ではありませんし、ふつうの感覚を持っている方であれば安心して競馬観戦ができるレベルであることはいうまでもありません。では地方競馬の競馬場か…。

たしかに地方によっては猿が出没するなどなかなか滑稽なシチュエーションもあるようですが、それでも別に廃墟というのは失礼なレベル。

それなりに運営されていますし掃除も行き渡っていますし、ふつうに観戦することができます。ではなぜ廃墟が好きな人たちに競馬場が人気を博しているのでしょうか…。

●伝説の根岸競馬場

横浜の根岸競馬場。これ、近頃競馬が好きになった人とか女性なんかは知らないかもしれませんね。競馬にもいくつか都市伝説があるのですが、その中のひとつに根岸競馬場というものがあるのです。

都市伝説とはそこは未だに存在している場所であり、探検家たちにとってはある意味で聖地として扱われている施設として知られています。海外の人たちにも人気があるそうですね。

まず、その驚くべきは堂々として外観。なんといっても海外の競馬場のような立派さであり、緑が蔦をはってしまっておりまさに廃墟感が漂います。根岸公園という場所の中に位置しているそうですが中には侵入することができず、防犯カメラなども作動しているので警備が厳しいといわれています。

根岸競馬場の周囲を散歩するとわかるかもしれませんが、とにかく立ち居入り禁止の看板があちこちに配置されており、横浜市から警察まで幅広い管轄となっていることから見つかったら即お縄…という印象すら与えます。

●とにかく不気味すぎる!

この根岸競馬場なのですが、遠目から見ても近めから見ても、どちらも強烈な不気味さ。有刺鉄線が張り巡らされており、ちょっとやそっとでは中には入れる雰囲気ではありません。ということで根岸競馬場に入るのは夢のまた夢…と思っていたらいたのです。ちゃんと侵入しているおばかさんが!

●これは大丈夫か!?

そのオバかさんはフランス人の方で探検好きのお茶目な人のようです。日本人の友人と手を組んで朝の5時頃に侵入口を探し出し、忍者ジャンプでこの場所に入ったとブログで報告しています。これは不法侵入であり捕まる事案ですが、もしかしたらこっそり許可を取っていたのかもしれません。

いや…わかりませんが。

●まさにバイオハザードの世界

この男は早朝だったとはいえ、ちゃんとライトを持ってきたいろいろと写真を撮影しています。内部はボロボロの椅子が散乱していたり、大きな広間も崩壊しています。とはいえ歩けないわけではないですし、建物の原型はしっかりと残っているようです。

水滴と腐敗した金属、夏場の暑さがかね備わってしまい、とにかく異臭を放っていたと彼は述べています。さらに、廃墟特有の水のしたたる音がその恐怖を駆り立てていたよう…。

もはや競馬場というか、ただのホラーですね。

●軍事コード?

さらに彼はこの中を手当たり次第捜索しまくっていたわけですが、その中で「ALPHA 35.42,139.63 – CHARLIE 3 – DELTA 31 -FOXTROT 0.08 – GOLF31」を見つけたの出そう。

これは、どうやら軍事緊急事態のコードだそうで、戦争中にあった場所なのかもしれませんね。近くに横須賀米国海軍がうろうろしているということもあり、何か繋がりがあるのかもしれません。また、今のような雰囲気とは違いどことなくレトロな雰囲気というところも特徴でしょう。

なんと、この根岸競馬場の歴史は1866年に遡るそうで、明治天皇も何度もここに足をのばしたというのです。

また、地震などがあったり、第二次世界大戦などにも関連している施設だそうで、馬小屋の部分はオーストラリア人の方の捕虜の収容所になっていたとか…。この歴史の深さはハンパではありません。

さらに、この根岸競馬場の中にある印刷機をマッカーサーが見つけ、これを利用して降伏状を印刷して日本中に配ったとされているとかいないとか…。

要するに競馬自体を楽しまれたというよりは、戦争などに翻弄されてきた競馬場だった…ということになるのです。

●ロマンもある

競馬で大穴を当てたり、怪しい予想にお金をぶっ込むのもいいですが、たまにはこんな歴史とロマン溢れるネタもいいのではないでしょうか。

根岸競馬場は中には入れませんが、外からはいくらでも見ることができます。ぜひ、チェックしてみてはいかがでしょうか。