高知競馬場。知る人ぞ知る、渋過ぎる勝負師たちの戦場です。ハリボテも基本的には東京、大阪、京都、中山といった大きな競馬場での勝負を楽しんでいるわけですが、とりわけなぜかマニアックな競馬場での勝負を楽しみたくなるときがあるんですよね…。
さて、そんなハリボテがこよなく愛するのが高知競馬場。しかし、近頃なかなかぶっ飛んだ事件が起きていたことがわかりました。それが、喧嘩です…。
●騎手同士の喧嘩?
ことが起こったのが、第18回 高知競馬 第3日(令和3年3月17日)。
攻め馬の際にきゅう舎において暴力行為により被害騎手が負傷。暴行を受けた騎手が騎乗変更になったということで、競馬の公正を害し、高知県競馬組合地方競馬実施規則第72条1項第9号の規定により10日間の騎乗停止処分がくだった…という事件です。10日の処分はおそらくやった方で、負けた方は2日間の処分となったよう。
一応、公式でも発表されているので騎手の名を出しますが、佐原秀泰騎手及び山崎雅由騎手だったようです。
●喧嘩?
まぁ、喧嘩といった一言で済ますのであれば簡単ですが、おそらくいろいろ二人の間には闇が深い何かがあったのではないでしょうか。
酔っぱらって知らない人に因縁をつけられることで喧嘩になることはありますが、仲間、しかも騎手といった立場で互いに暴行するわけですから相当です。
バカだな、レベルが低いな、幼稚だな…。たしかにそういった意見が出てくることはわかります。
しかし、ハリボテは思うことがちょっとあります。それが、「まだまだ競馬も捨てたものじゃねえ」ということです。
●リアルはアツいのでは?
今の時代、なかなか気に入らない相手に向かって暴言を吐ける人はいません。
ネットを見ていればわかるように、とりあえず自分は安全なところから射撃をうちまくり、気に入らない相手を精神的に追いつめようといったレベルの低い輩が大量発生しています。
法的手段が取れるようになってきたのにも関わらず、まだまだ自分は大丈夫だと思って攻撃するのですからあきれたものです。
しかし、この佐原秀泰騎手及び山崎雅由騎手。この二人は影で文句を言うこともしてきたのでしょうが、最終的に喧嘩をしたということはかなり立派なイメージが個人的にはあるのです。何が気に入らなかったのかわかりませんが、とりあえず騎手だって命がけ。真剣勝負の中で起こった喧嘩であれば、これはなかなか面白いとは思えないでしょうか。
まだまだ、「お前の走りはダメだ!」とかそういったことを言って喧嘩できる相手がいる、そして意見をいうヤツがいることは競馬界にとっても嬉しいことととらえるべきではないでしょうか?
●ビシっと言えない人が増えた
そもそも、今の世の中はビシっと言えない人が増えてきた印象があります。
競馬界においてもイケメンジョッキーだったり、やや調子に乗っているジョッキーなど、多種多様な人がいます。
しかし、それについて怒ることもなく長いものには巻かれろ…といった形で、なあなあな雰囲気になっているところも確かです。命がけの勝負を楽しむような、そんなぴりぴりした雰囲気はもはや昔の話。
今や、仲良しごっこのような競馬界になっているのですから、こういった事件もある程度は歓迎したいような事案ではないでしょうか。
●ウインズも甘い
そして、ウインズのような汚らしいギャンブラーが集う場所でもそういった現象が起きています。
どんどん規制が厳しくなっていることから叫んでいる人は注意され、多くの人たちから避けられ、どんどんつまらない簡素な場所になってきているのです。
昔はそれはそれは面白かったですよね。オッサン同士が言い合ったり、なぜか取っ組み合いの喧嘩になるなど…とにかく、こういったところで真剣勝負に来ている人は生活がかかっているわけです。衝撃的にぴりぴりしていることから、一触即発といった女人禁制の雰囲気を漂わせていたものです。
もちろん、そんな危険な場所にウインズが逆戻りしたらJRAも衰退の一途を辿るだけなのでアレですが、それでもそんなぴりぴりムードが楽しめる、そんな日もあってもいいのかもしれませんね。
●喧嘩してますか?
今回、高地競馬場で発生した謎の喧嘩事件をお伝えしましたが、こんな事件もたまにあるとほっとします。
そもそも、皆さんは誰かと喧嘩しているでしょうか?「俺なんか常に怒っている!政権交代だ!」という方もいるでしょうが、それは一人で見えない敵と闘ってるだけで喧嘩とはいいません。ちゃんと、生きている人間同士で言い合って、取っ組み合って、殴り合って、最終的に握手をする。
これが男の生き様といった感じではないでしょうか。佐原秀泰騎手及び山崎雅由騎手は、たしかに面倒な人たちですし関係者から見たらバカも休み休み言え!といった印象でしょう。
しかし、佐原秀泰騎手及び山崎雅由騎手は、本物の男ですし今を生きています。言いたいことがあるなら、直接本人へ伝える。こんなことすらできない人が増えている今、ハリボテは誇らし気持ちでいっぱでやんす!